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第62回全国水道研究発表会(大阪市)が開催されました。

2011年05月01日

平成23年5月18日~20日に大阪国際交流センター(大阪市)で日本水道協会・第62回全国水道研究発表会が開催され、大成機工は「仮配管方式における耐震形特殊T字管を用いた不断水管路更新工法の開発(Ⅲ)」、「中口径ダクタイル管継手補強金具の開発」、「新型割T字管の開発」の論文3点を発表し、新技術をアピールしました。 また、併催された日本水道工業団体連合会・大阪水道展に出展。研究発表会で発表した題材の「スマートラインSET型」「耐震補強割金具」「次世代型割T字管」の他、公共工事等における新技術活用システム「NETIS」に登録されている「G-LOCK」や、「ヤノ・フレックスT字管TⅡ型」「GX形管用栓」「ドットデル」などを展示し、全国から集まった水道事業関係者の関心を集めました。

  

研究発表論文要旨

「仮配管方式における耐震形特殊T字管を用いた不断水管路更新工法の開発(Ⅲ)」

さいたま市水道局と当社は、平成20年より仮配管方式における不断水管路更新工法に使用する水道資材である耐震形特殊T字管の共同開発を実施してきた。一昨年と昨年の発表では、さいたま市水道局により、耐震形特殊T字管を用いた工法の特長、さいたま市内で実施したフィールド試験の途中経過および耐震形特殊T字管中栓の仕様決定に関して報告されている。今回の発表では、本テーマの総集編として、昨年完了したフィールド試験の結果報告と不断水で分岐部のバルブ着脱を行う際に使用する専用機材の仕様決定について報告。

「中口径ダクタイル管継手補強金具の開発」

近年、管路の補強や更新への注目度が増してきており、既設管の耐震性が問われている。既設のダクタイル管路は健全な場合が多く、特に離脱防止性能を有しない継手部の抜けに対する対応策が管路更新や延命化の検討において重要となる。
今回、中口径のダクタイル管継手の補強に着目し、現状の継手に対して材料を付加することで、耐震継手と同等の離脱防止性能を有することが出来る補強金具を開発した。材料の基本性能に加えて、施工性について報告。

「新型割T字管の開発」

日本の水道における不断水分岐工法の歴史は、半世紀を経過した。当時は、断水せずに新たな水道管が布設できること自体画期的な出来事であった。近年、既設管の耐震管への布設替えが急速に進んでいる。不断水分岐工法の分野では、平成19年に発表した「耐震形割T字管」による不断水分岐工事が徐々に普及しており、不断水分岐工法の耐震化を確立しつつある。一方都市部では水道、ガス、電気等の管路が輻輳して埋設されており、不断水連絡工事においても、狭小スペースでの施工や浅層埋設に対応する必要性が生じている。
今回、耐震化、狭小スペース施工および浅層埋設対応をコンセプトに「新型割T字管」を開発したので、その概要について報告。